いっぽ便り

長野県長野市の学習塾 寺子屋いっぽです。

小澤征爾 音づくり 逆方向から

 

小澤征爾の音楽を

CDで何曲か聴いて

改めて

そうだっのかと

私なりの発見がありました。

 

ベートーベンの8番

ドヴォルザークの新世界

チャイコフスキーの5番

ヨハン・シュトラウスのワルツ

 

人気の名曲ばかりですが、

小澤征爾

どんな演奏をしていたのか

改めて

聴いてみたくなりました。

 

それで感じたことは、

ヨーロッパの

伝統的な音づくりの方向と

全く違うような

そんな印象を受けました。

 

大指揮者が抱いた

曲に対するイメージを

楽団員が忠実に応え

その素晴らしい

美の世界を

表現、出現させていく

そういった伝統的なスタイルとは

全く違うということです。

 

原曲が本来もっている

曲の生命力

また、

楽団員一人一人の

本来的な表現欲求

それを、

大事にして

命を吹き込んでいる

そんな印象を持ちました。

 

矛盾する言い方ですが、

ですから

楽団員の既成概念を

砕くことことから

音づくりを始めたのでしょう。

それは

ひとつひとつ

大変な作業で

その中から

今、初めて触れたような

生き生きとした音の命

新鮮な感動を

奏者が気づき

奏者自身が

新しい自己を表現していく、

そんなことが

なんとなく

想像されました。

 

そして、

その新鮮な世界に

聴衆は

感動し

熱狂しました。

 

天才、

小澤征爾にしか

あの世界は再現できません。

 

欲を言えば

私は

小澤征爾

ワーグナーの世界も

観たかったです。

 

(存在するのかもしれませんが。)