いっぽ便り

長野県長野市の学習塾 寺子屋いっぽです。

賢治の顔

 

どんな厳しい

寒さ暑さ

自然環境にも

負けない

じょうぶな身体をもち

 

この世でいただいた

身体を働かせるための

最少で

十分な食物を

取り入れ

 

賢治の

深い愛の顔で、

ムダな争いは

止めるよう

話しかける。

 

悲しみや

不安の中にいる人には

賢治の

慈悲深い顔で

抱きしめる。

 

けど

賢治は誰からも

褒められない。

相手にもされない。

 

ただ

役立たずの

デクノボーのように

なりたいと、

そう

賢治は

言うのです。

 

生前、

ほとんど認められないまま

逝ってしまった

賢治の文学、

あの顔には、

不思議な魅力があります。

 

「永訣の朝」で

消え逝く妹に

寄せる

賢治の思いがあってこその

あの何とも言えない御顔です。

 

ほんたうに けふ おまへは

わかれてしまふ 

ああ あのとざされた病室の

くらいびゃうぶや かやのなかに 

やさしく あをじろく燃えてゐる 

わたくしの けなげな いもうとよ 

この雪は どこを えらばうにも 

あんまりどこも まっしろなのだ 

あんな おそろしいみだれたそらから 

このうつくしい 雪がきたのだ